私はその中の土方にそっくりな人の顔をまじまじと見る。
すると、土方にそっくりな人が口を開いた。
「小娘、てめぇ、俺の顔を何ジロジロと見てやがるんだ。」
私はすみませんっと一言言って俯く。
だって、あまりにも怖かったから。
すると、優しそうな声が聞こえてくるのでそちらを見ると、声の主は近藤にそっくりな人だ。
「君の名前を教えてくれないかね?」
私は小さな声で答えた。
「玖龍美奈です。」
すると、近藤にそっくりな人間がまた口を開く。
「そうか。玖龍君、私は近藤勇という。
君のことを教えてくれないかね?」
私はその名を聞くと、目を見開いた。
「…近藤勇ってあの近藤勇ですか…?」
近藤は目を見開き
「あぁ、そうだが…。」
と答える。
それじゃあと、私は一人ずつ指をさしながら名前を言っていく。
「この人は土方歳三さん、こっちが沖田総司さんで、こっちは永倉新八さん、それでこの人が斉藤一さん…?」
周りの人たちが目を見開く。
近藤さんはびっくりしていたが、頷いた。

