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「また、ここ?」
私はまた、夢の中に来ていた。
白い世界。
これで三度目だろうか。
いつ見ても、どこを見渡しても白い世界は、とても怖かった。
「美桜、いるんでしょ?
出てきてよ。」
宙に向かって言い放つ。
すると、後ろからクスクスという笑い声が聞こえた。
「あの人には、会えた?」
美桜が私に向かって問う。
私は後ろを振り返って答えた。
「ええ。会えたわよ。
恐ろしい鬼にね。」
「ふふっ。それは良かった。
あの人は私の前世である人と、あの鬼の父が生んだ子供。
前は少し間違った情報を教えちゃったわ。ごめんなさいね?
鬼は年月とともに、歳をとるにつれて力が弱くなるの。
力があるうちに子供を産んでしまうのよ。
さぁ、早くあの方との子供を産んでよね?」
「ふんっ!!
あんた、間違った情報教えんじゃないわよ。
それに、私は鬼と夫婦になんかならないんだから!!」
「そう。
戯れごとを言ってられるのも今のうちよ?
せいぜい頑張ってね?」
そう言って美桜は消えて行った。
「何よ。あいつ。
余裕ぶっこきやがって…。」
でも、私も余裕こいてられるのも今のうち、なのよね…。
平助君と、離れたくない。
そう思うと流れ出した涙を拭きながら、私はその場にしゃがみ込んだ。

