「あった、がお前には関係ねぇ…。
まだ公言してないからな。
公言するまではお前は関係ねぇよ。」
「公武合体。」
「…お前、どこでそれを聞いた。
近藤さんと山南さんと俺のほかに知ってるやつはこの隊にはいねぇはずだが?」
「土方さん、私はどこから来ましたか?」
「あ?お前、そりゃあ…
そういえば、そうだったな。」
「八月十八日の政変。後世には、そう伝わっています。」
「そうか。
このことは誰にも言うな。
公言するまではな。」
「…わかりました。」
「それじゃあ失礼します。」
私は土方の部屋を後にした。
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翌日、朝餉の時間に壬生浪士組が十八日に御所警備をすることになったと伝えられた。
さらに日がたって、当日。
私たちは今、御所に来ている。
正確には御所に入る門の前。
「そのような達しはきておらん。
早急に立ち去れ。」
幕府の人たちに、このようなことを言われ、もめていた。