八月七日


大坂力士乱闘事件があってから、後日、和解の席が設けられて、大坂の力士たちと壬生浪士組で京で京都力士と合同の相撲興業を行う約束をした。


そして今日、その約束が果たされた。




「きゃぁぁあああ、相撲だ相撲!!

楽しみぃぃぃいいいっ!!」


「お前なぁ、はしゃぐのもいい加減にしろよ。

ったく鬱陶しい…。」


はしゃぐ私、美奈。

それを宥める彼、藤堂平助。



私たちは相撲興業が行われる祇園北林と言う場所の警護に来ています。



こっちに来てからというもの、もともと娯楽が少なく、その上現代にも残っている物はかなり少ないためか、相撲がとても楽しみなのです。

それに相撲は小さいころ、おばあちゃんとよく見ていたので、なんとなく好きなのです。




あくまで警護のため、騒ぎすぎると…



ゴンッ




このように、拳骨を食らいます。



「何するんですか、土方さん!?

痛いじゃないですかっ!!」


「美奈、お前ぇが騒ぐのがいけねぇんだ!!
ちったぁ静かにしろ!!」



傍で平助君が


「言わんこっちゃない。」

と呟いていた。




それから私は土方さんや山南さんにまで怒られ、渋々おとなしく警護に当たることにしたのだった。