陸斗「優輝に贈り物があんだ……。

目ぇ瞑って…手を出して」


優輝菜「……………………………。」
ワクワクワクワク


手を出して目を閉じて贈り物を待つ優輝菜。


陸斗「はいっ! 目ぇあけて………」


優輝菜「……………………………。」


……………………………。


……………………………。


……………………………。



ぞわぞわぞわぞわ〜〜〜〜〜〜………



優輝菜「ぎゃあ〜〜〜〜〜〜!!!」


どーーーーーーんっっっ!!!


陸斗「どわっ!!!」


優輝菜「ぎゃあぎゃあぎゃあぎゃあぎゃあ!!! クッソガキーーーーーー!

今すぐ首を跳ね飛ばすっっっ!!!

ぎゅわぁーーーーーーーーー!!!」


庭に突っ伏す陸斗………。


バタバタバタバタ


土方・陸「何事だっっっ!!!

……………………………。

何、陸斗突き飛ばしてんだっっっ!!!」


優輝菜「ケツ出せっっっ!!!百叩きの刑だっっっ!!! はぁはぁはぁはぁ…」


土方「陸斗……大丈夫か?」

下駄を履いて陸斗を抱き起こす土方


土方「何があったんだ?」


陸斗「コオロギを……優輝にあげたかったんだ………」


全「……………………………。」


優輝菜「……………………………。

死ぬ覚悟は良いか?何なら煮て食っても良いぞ………」


全「ひっ!!!」


優愛「母上に虫は見せたらダメだって言ってあるよね………陸斗………」


土方「っっっ!!! 分かっててやったのかっっっ!!! お前は将来有望だな」


陸が来てコオロギを蹴って優輝菜の視界から消そうとした………


クチャッ!


陸「あっ………。ヤバイ………」


優輝菜「ふ…ふふふふふふふふふふ…」


土方「っっっ!!!倒れるぞっっっ!!!」


優輝菜「ふぎゃあーーーーーー!!!」


くた〜〜〜〜〜〜。 バタン…………。



全「……………………………。」



優愛「……………………………。

っっっ!!! ふっ!布団っっっ!!!」


優愛は急いで布団を敷いた


陸は土方から陸斗を貰い、土方は優輝菜を抱き上げて布団に寝かせた



……………………………




全「……………………………。」


無言でお茶を啜る大人達………


陸斗「……………………………。

優輝に何があったの?」


土方「大量のゴキブリがいる蔵へ閉じ込めた。戦中に持ち場から離れたから罰を与えたんだが……ゴキブリの存在には気付かなくてな……」


三人「ひっ!!!」


土方「泣き叫ぶ中、二時間程放置した結果……。嘔吐し、優輝菜の髪が一筋、真っ白になって倒れてた………。

数月は眠れず、精神が崩壊した……」


陸「……………………………。
俺も倒れますね………」