浅葱色に射す一筋の泪





土方「お願いします。入院費用は退院の時で宜しいんでしょうか」


母「いらないわよ。娘だし……」


土方「……………………………。
重ね重ね申し訳ない………」


父「俺達に第二の人生を歩ませてくれたのは……君だろ? 私達は幸せだよ」


ポンポンっと肩を叩くお父さん


歳輝「母上は少し寝なよ!」


肩から腕を吊って布団に座ってる優輝菜。


土方「無茶すんなよ………」


優輝菜「歳と陸は私の家族だよ……。
家族を守るのが私の仕事………」


土方「公私混同はするなっっっ!!!」


優輝菜「あんた達は日本に必要。
分かった?」



バタバタバタバタバタバタバタバタ


連合「優輝さんっっっ!!!」


幹部「優輝菜っっっ!!!」


優輝菜「元気だよ」


全「…………………。良かったーーーーーー!!!」


優輝菜「響くから叫ばないで………」


陸「でも撃たれてんですよね………」


優輝菜「鎮痛剤たんまり飲んだ」


翔「それも大丈夫かよ!!!」


母「ギリギリまでね………」


総司「優衣に怒られるね………」


優輝菜「……………………………。
それが一番怖い……。帰りたくない。

元気になるまで此処にいても良いかな」


土方「何言ってんだヘタレ………」


優輝菜「あ…………………。

怪我人の妻に喧嘩売ったーーーー!!」


土方「薬が切れたら暴れんのか?」


母「大変ね……歳くんも……」


土方「勇司……歳輝。 仕事中は優輝菜を頼むな」


勇司・歳輝「はい。」


土方「明日、屯所に戻るが……」


父「安全運転で……」


土方「大丈夫か? 2、3日休んでから帰って来い」


母「出来ればその方が………」


父「じゃあ四日後に帰る」


土方「はい。優輝菜をお願いします。

勇司、歳輝は帰りの運転に気を付けろ」


勇司「分かってます」




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夕餉は父が皆にうな重をご馳走してくれた。


この時代は、保存が効かないから、未来よりも食材は新鮮。


しかも、養殖ではないから天然うなぎ。


贅沢だ………。


優輝菜「ウマウマ〜〜〜。幸せ過ぎる」


勇司「本当に美味い。仕事の後だから尚の事………」




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夜中、薬が切れたのと同時に熱が出て、うなされる優輝菜……。


抗生剤を飲ませ、鎮痛剤を飲ませるが、優輝菜は苦しそうだ


土方「大丈夫か………?」


優輝菜「はぁはぁはぁはぁはぁ……」


両親も必死に看病する


翌朝、熱にうなされる優輝菜を置いて行くことに後ろ髪を引かれる思いで帰って行った幹部と連合………。