浅葱色に射す一筋の泪





優輝菜「大丈夫だってぇ!!!」


母「一応輸血しとこうよ………」


優輝菜「だったら、うな重食べさせて?」


父「皆も帰るだろうからな……。
夕飯はうな重にしよう」


歳輝「何で元気なの?」


優輝菜「撃たれたのは腕だけだから!」


お腹に入った3発の弾は防弾チョッキが守ってくれた


撃たれた時、頭を庇ったから腕は撃たれたが、頭は守った


母「左腕で良かったね……。利き手だと生活に不便だからね……」


優輝菜「……………。左腕……麻痺?」


母「え?そんな酷いもんじゃないよ?
ただ、骨が砕けてるから、治るまでに時間かかるかも………」


優輝菜「……………………………。
優衣に迷惑かけるね……」


父「優衣はタフだから大丈夫だろ……」


優輝菜「家事も…まともに出来ないね」


勇司「何でこんな時まで自分以外の心配してんだよ!!」


優輝菜「家族は私の命であるからして………」


歳輝「俺らも手伝うし、優愛もいるだろ?」


優輝菜「…………………………。

迷惑かけます………」


母「私も手伝うから………」


父「暫くうちにいたらどうだ……。
せめて風呂に入れるまで………」


勇司「強制入院させてよ……」


父「だな……」




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バタバタバタバタバタバタ


スパンッ!


土方「優輝菜っっっ!!!」


優輝菜「お疲れ様……。終わった?」


土方「支那人の奴、陣に弾薬なんか置いていやがった………。

っっっ!!!

んなことより……どうなんだよっっっ!!!」


優輝菜「防弾チョッキに守られましたよ……。お陰様で………」


土方「怪我は………」


優輝菜「左腕だけ二箇所撃たれちゃいましたが、弾も取り除いて貰ったんで大丈夫です」


土方「良かった………」ナデナデ


父「東京まで戻ったら暫くは病院で入院だが……大丈夫か?」


土方「…………………。入院………」


勇司「俺らも家事手伝うから……」


土方「家事じゃねぇ……優輝菜が家にいないのか……」


父「傷口から細菌が入ったら肩から切り落とす事も考えられなくないんだ。

不衛生にはしておけない」


土方「………………………………。

入院はどれ位ですか?」


父「十日から二十日と言った所だろうか………」