浅葱色に射す一筋の泪





四人は部屋に入った………


優輝菜は庭に戻り、庭のソファに座った




……………………………




もうすぐ一月……明治に帰る……。


両親や仲間達とはお別れだ………


入れ違いになる仲間達とは、そのまま別れも告げずにお別れだ……


私が生まれ育った時代ともお別れだ……


ギシッ!


土方「何やってんだよ………」


優輝菜の横に座る土方


優輝菜「何も無いよ?」


土方「淋しいか? 明治に戻るのが…」


優輝菜「淋しくもあり、嬉しくもある」


土方「優愛と………残るか………?」


優輝菜「……………………………。
歳とは離れない。帰ります」


土方「…………そうか………」


優輝菜「歳と同じお墓に入りたいから」


土方は目を細めて抱き寄せた


土方「俺は日本国に何かあったら、家族より仕事を優先しなきゃなんねぇ……」


優輝菜「分かってます。武士の妻になった時点で覚悟はしてましたから……」


土方「強ぇな……お前は………」


優輝菜「歳の妻を出来るのは日本国では私しかいないって事ですよ!!!」


土方「……………違いねぇ………」


優輝菜「お父さんとお母さんも連れて行きたい……。犯罪者として生きるお母さんが可哀想………」


土方「連れて行けるものなら連れて行くさ……。 日本国で無二の存在だ。

天才心臓外科医………だもんな………」


優輝菜「医師免許も剥奪されてるから、お母さんにとって、この世は地獄以外のなにものでもない………」


土方「明治に行けば、また返り咲くだろう」


優輝菜「連れて行けるかな………」


土方「やる価値はあるだろう………」


優輝菜「そうだね………」


土方「土方歳三としては………、お前を守る事が俺の仕事だからな……」


優輝菜「貰ってくれてありがとう……」


土方「お前を飼えるのも俺しかいねぇからな………」


優輝菜「……………………………。
現代に残る事に決めました」


土方「冗談だ………。愛してる………」


優輝菜「歳が旦那で良かった」ニコッ!


二人で熱い熱いkiss………


皆がリビングから覗いていたことを




二人は知らない………






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