浅葱色に射す一筋の泪





翔「あぁ………。今のが楽しいな。
未来で言う最低限の生活に慣れたら、こっちのが全然良い。あいつも……俺の仕事理解してるし、優しいしな………」


優輝菜「八重ちゃん?」


翔「あぁ。今まで優輝菜みたいなおんなばっかだったからな……。一歩引いてくれると助かるんだわ………」


優輝菜「スミマセンネ………」


翔「土方副長が可哀想だ………」


優輝菜「マジで……そう……思う?変わった方が良い?」


翔「ただでさえ仕事上、皆の上に立つ人間だからな……。家くらい静かにしていたいだろ〜〜〜」


優輝菜「マジかっっっ!!!」


翔「お前は煩すぎるんだよ………」


優輝菜「優輝菜は深く傷付いた」


翔「御愁傷様」


優輝菜「はぁ〜〜〜〜〜〜………」


翔「でもっっっ」


よいしょっ!っと起き上がって優輝菜を見る翔………。


翔「この世にお前は必要だ。お前みたいにポジティブな人間はそうはいない。

お前の周りにはいつも誰かが寄ってくる。 皆がお前を好きになる。未来でも……過去でも……。

それがお前の長所だろ?

お前が……笑っていたら皆も笑えんだ。

ずっと……笑っとけ」


優輝菜「……………………………。
私は喜怒哀楽激しいからな……。
いつも笑ってんのは無理だから!!!」


翔「まぁ……。俺がこの時代に来る前に築き上げて来たもん……大事にしろよ?」


優輝菜「貴様………」


翔「………んだよ」


優輝菜「かっけぇな………。流石総長だな………。お前が総長で良かったよ」ニコッ!


翔「……………………………。
逃がした魚は……デカかったかな……」


優輝菜「……………………………。
何の話?」


翔「お前と別れたのは間違ってたかもな」


優輝菜「てめぇ〜〜〜〜が浮気したんだろうがぁっっっ!!!

優輝菜ちゃんがどれだけ涙チョモしたか知ってっかぁ〜〜〜?」


翔「……………………………。
ハハハハハハ。すんもはんっっっ!!!」


バシッ! バシッ!


優輝菜「うぎゃあっっっ!!!」


翔が叩いた背中は意外にも強く、右翼から滑り落ちた優輝菜………


スーーーーーー。ステン!


ビタンッッッ!!!


優輝菜「いだぁーーーーーー!!!」


翔「うわっっっ!!!

悪ぃ〜………。大丈夫かぁ?」


スタッ!っと降りてきた


翔・優輝菜「…………………………。」


幹部「……………………………。」


優輝菜「何だ………。貴様らもいたのか………」


翔「あれ〜〜〜? 来てたんなら声かけて下さいよ〜〜〜!」