浅葱色に射す一筋の泪






優輝菜「今、清はフランスとインドシナと戦ってるからこっちに構ってる暇が無いんだよ」



全「なんだってぇーーーーーー!!!」



晋作「今のうちに清に攻め込めば圧勝じゃないかっっっ!!!」


優輝菜「あのね、先ずは事大党と開化派を纏めて李朝朝鮮丸ごと味方に付けたいの……」


晋作「閔妃は裏切るんだろ?」


優輝菜「そうならないように私達は死力を尽くすんでしょ?」


本来なら清軍が壬午軍乱を収め、李朝朝鮮を清に持ってかれる。


優輝菜は壬午軍乱を日本軍が収めれば、李朝朝鮮と共に清と同盟を組み、日露戦争を三国と南アジアで食い止められるのでは……と、考えている事を皆に伝えた。


東郷「話が上手くできすぎてる。戦は何が起こるか分からないものだ」


優輝菜「分かってます。変えられなくとも先の流れは分ってますから……」


東郷「史実通りでも日本軍は勝つんだろ?」


優輝菜「はい。でも、隣国とは未来でも仲が悪すぎる。一触即発の状態を何十年も続けてるんです。 隣国だからこそ、争いは長引かせたくない。引き続き、戦を起こしたいのではなく、南下政策を防ぎたい事を伝え続けて…。海軍も!」


全「………………………………。」


優輝菜「………………………………。
殺し合いたいの?」


東郷「いや……。日本軍の強さを知らしめたい」


優輝菜「大丈夫。日本軍が強い事を知らしめる時はある……」ニヤ


東郷は不気味な優輝菜の笑みに身震いした


近藤「東郷さん。お願いします」


頭を下げる近藤さん。


土方「っっっ!!!近藤さんっっっ!!!」


東郷「っっっ!!!頭を上げてください!!!」


坂本「優輝菜の野望は今知ったんじゃが、儂も優輝菜の意見に賛成じゃ!」


優輝菜「野望って言うなっっっ!!!
目標と言えっっっ!!!」


坂本「結果は同じじゃ」ニヤニヤ


優輝菜「私の野望はアジア統一!!!」


全「………………………………。」


優輝菜「…………………。何か……。」


平助「でか過ぎて付いていけねぇ……」


左之「統一じゃなくてアジア1!!!
ってのが良いじゃねぇか……」


優輝菜「同等でいたいの。アジアは…」


東郷「何か含みのある言い方だな……」


優輝菜「何も企んでないって!みんなが幸せになる権利があるって事が私の誠ね!覚えといて」


東郷「ふっ!生ぬるい」


そう言い残して船へ向かった


優輝菜「東郷さんっっっ!!!
あなたの判断に間違いはないから。
真っ直ぐ進んで下さいっっっ!!!」


東郷は立ち止まったが、振り返る事なく立ち去った


総司「何ですかね……。あの態度……」


優輝菜「女である私に言われたことに腹立ったんでしょ?気にしない。気にしない」


総司「優輝菜も、もっと言って良かったんじゃないの?」


優輝菜「日本軍は皆仲間でしょ!
はい。行くよ〜〜〜!私は今日事大党の方に行くね〜!」




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