浅葱色に射す一筋の泪





優輝菜「これから戦だってのに……。
海は穏やかだね〜〜〜」


土方「世の民の生活は何一つ変わらねぇ」


優輝菜「…………………うん」


土方「どうした?」


優輝菜「…………………何も?」


土方「言え」


優輝菜「歳と夫婦になれて幸せだよ?」


土方「何だ?」


優輝菜「喧嘩ばっかだけど……勇司や優愛、歳輝がいるのも歳のお陰だし、お父さんやお母さんが近くにいるのも歳のお陰。私が幕末に来てから全て歳のお陰だった………」


土方「面倒くせぇ〜女だがな………」


優輝菜「愛してるよ……。歳」


土方「俺も愛してる。死ぬ時は共に死にたいな………」


優輝菜「それ…最高の幸せだね」


土方「だが……。今じゃねぇ……」


優輝菜「もっと先の話。新選組引退して……、小さな家を借りて……2人でゆっくり余生を過ごそうね〜〜〜」


土方「あぁ……。多摩川の近くが良いな」


優輝菜「2人でのんびり散歩しよう」


土方「もう暫し……頑張るぞ!日露戦争を老人兵として出兵し、引退しよう」


優輝菜「…………………。そだね……」


優輝菜は日露戦争迄は生きられないだろう………。


シャラン………
土方「そろそろ刻限だ………」


優輝菜がプレゼントした懐中時計……。


優輝菜「……………………………。」


土方「ん?」


優輝菜「その懐中時計………」


土方「あぁ……。新しいのも買ったんだが…俺には此れが1番しっくり来るんだ」


優輝菜「(ニコッ!)ありがとう!」


土方はもう一度軽くkissをして立ち上がった


優輝菜の腕を引っ張り、立ち上がらせた


土方は優輝菜を少し抱き締め……


土方「気張れ」


優輝菜「歳も………」


2人は離れて戦闘機へ向かい、歩き出した


慶喜「相変わらず仲が良い……。戦から帰ったら写真渡してやるか……」




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各自、荷物を後ろに積み込み、戦闘機へ乗り込んだ


司令塔から無線が入る


麻呂「生きて帰れよっっっ!!!」


全「おぉーーーーーー!!!」


麻呂「優輝菜……愛してる」


土方「俺にも聞こえてるっっっ!!!」


優輝菜「ははははは。麻呂……私用に無線機使うなよ!(クスッ!)」


麻呂「健闘を祈る」




……………………………………





近藤「歳!行くぞ!」


土方「陸。翔……行け。第三角形の形態で李朝朝鮮へ向かうぞ!!!」


陸「はい」


翔「行くぞ」


一機ずつ飛び立つ戦闘機……






慶喜は地上からファインダーに収める