最低、最低だ。
醜い、嫉妬。
だけどもう、あたしには夏希を許すことが出来なかった。
田浦くんが夏希に惚れたのは、夏希が笑顔でありがとうと言ったからだ。
夏希がプリントを落としたからだ。
夏希なんて……。
泣きながら、走って走って、家に辿り着いた。
玄関で適当に靴を脱ぎ、二階に上がった。
そして自分の部屋に入ると、制服を着たまんまベッドに飛び乗った。
声なんて、押し殺せなかった。
子供みたいにわんわん泣いた。
願った。
夏希が死ぬことを。
ただひたすらに、願った。
「夏希なんてっ……夏希なんて!」
痛かった。
嫉妬にまみれたあたしの心は、本当に痛かった。
悲しかった。
辛かった。
苦しかった。
ベッドをバンバン叩くが、痛みは消えてくれない。
逆に増すばかり。


