午前3時、先生のカオ。








「夏希はねぇ……」


 お母さんは少し考えた後、ふふっと笑った。


「希望のある人生を送ってほしいから。キラキラ輝く人生を送ってほしいからかな。あと、望みが叶うようにってのもあるわ」


「へへっ、その通りになってるよ!」


「まあ、嬉しいっ♪」




 楽しそうに笑う二人を見つめながら、あたしは心に闇を落とした。




 あたしは沢山のことを学び、長生きをする。

 夏希は輝く人生を送り、望みを叶える。



 ……何故だろう?


 なにか、違うと思う。

 お母さん達が込めた思いが、夏希のほうが大きいと感じてしまう。



 泣きそうになるのを必死に堪えて、あたしは作り笑いをした。












「懐かしい……」


 ベッドから眺める天井は白いのに、あたしの心はいつだって真っ黒。



 なんで、昔からあたし達はこんなにも違うのだろうか。


 そして、あたしの気持ちを知らない無垢な夏希があたしを慕うのが、堪らなく嫌なのに。

 いつになったら、そのことに夏希は気づくのだろうか。