玲汰先生の声が、あたしの胸を苦しくさせた。
邪魔だと、言われるのだろうか。
迷惑だと、言われるのだろうか。
それとも遠回しに、帰れとだけ言われるのだろうか。
どの言葉を言われようが、それは決していい言葉ではないということが分かっている。
それなのに、聞かなければならないことは、受け入れなければいけないことは、本当に辛い。
あの時から何度もこんな風に聞きたくない言葉ばかり言われ続けているのに、何故慣れないのだろうか。
それでも、どうにか覚悟を決めたあたしは、ゆっくりと目を開けた。
「迷惑……ですか?」
あまりにも弱々しい自分の声に、恥ずかしくなった。
あたしは下唇をギュッと噛み締める。
子供、でしかないのだ。
全てを受け入れられる程、大人にはなっていないことを思い知らされる。
玲汰先生は困ったような顔をしながら、
「迷惑……ではないけど……いや、迷惑か」
なんて、気を遣って……いない言葉を放つ。
ああ、やっぱり。
次の言葉で、最後か。
なんて思っていたけど、玲汰先生はあたしを真っ直ぐ見て、
「それより、」
話を変えようとしたのだ。
あたしはその予想外の言葉に驚く。
だって、話を変えるということは、〝迷惑〟という言葉が玲汰先生が今から話そうとしていることと関係ないということになる。
ということは、あたしが思っている内容とは違うことを話そうとしているかもしれないという可能性が出てくるのだ。
一気に、想像していた言葉が崩れていく。
頭の中は、その状況を中々受け入れられず混乱していた。


