「はい、出来ましたよ」
そう言いながらカレーを玲汰先生の所へ持って行くと、玲汰先生はあたしをチラッと見た後、テーブルいっぱいに広げていた紙やノートを急いで片づけた。
あたしはその様子を見てここに置けってことだろうと思い、なにも置いていないテーブルにカレーを二つ置いた。
さっき片づけたのはおそらく、提出物とかだろう。
この人が教師だということを、今更ながら実感する。
「どうぞ、カレーです」
「ああ、ありがとう」
やっぱり、玲汰先生はあんまり喋らない。
いつも学校で見ている玲汰先生からは全く想像できないけれど、あたしはすっかりこのモードの玲汰先生に慣れてしまっていて、何とも思わなかった。
二人ともスプーンを持って「いただきます」と言うと、同時に食べ始める。
玲汰先生はカレーの味についてはなにも言ってくれなかったけれど、全部食べてくれたからきっと美味しかったんだと、勝手に解釈した。


