午前3時、先生のカオ。






 混乱する頭の中で、確かにそれだけ理解すると、あたしは体の緊張を解いた。




 目の前にあるドアを開けると、見覚えのある殺風景な部屋が瞳に映り込んだ。


 もうその部屋に見慣れたあたしは、ゆっくりと部屋の中に入って行く。


 テーブルに乗った二つのコップは、あたしが一旦帰った時のまま残されていて、時が戻ったように感じた。

 玲汰先生がすぐに追いかけて来てくれたことも、証明している。



 そう思うと、不思議と嬉しくなった。



 ソファに鞄を下ろすと、あたしはコップを二つ、手に持った。

 そしてキッチンへ向かう。


 そこで、いつの間にかリビングに入ってきていた玲汰先生が、

「ああ、ありがとう」

 と、あたしが手にしているコップを見ながら言った。


 あたしは顔を玲汰先生に向けると、小さく頷いた。

 そしてキッチンに着くと、コップを台の上に置いた。




「ねえ、玲汰先生?」


「ん?なに」


 少し大きめの声で玲汰先生に話しかける。


「ご飯、作ろうか?」


 もう夕食時だし、泊まらせてもらうんだからこれくらいしないとと思ったのだ。



「ああ……」


 玲汰先生ももうそんな時間だということに気付いたのか、そう声を出しながら考えた後、

「じゃあ、よろしく」

 と言った。