あたしはあえてそれ以上この話に触れず、
「だってお腹空いてたんだもーん」
笑いながらそう言った。
千夏は、分かりやす過ぎだ。
あたしの興味が逸れたと分かった瞬間、目を合わしてくるなんて。
安心したような顔をするなんて。
そういう子だっていうことは知っているけど。
何故か、宮城先生に鍵を渡されたことを言わない千夏。
自分のだと言った宮城先生。
二人は、何を隠しているの?
どうして鍵くらいでそんなこそこそしているの?
ねえ、二人はどんな関係なの?
ねえ、しつこいかもしれないけど、もう一回だけ聞いてもいいかな。
この不信感が解ける返事なら、千夏と宮城先生を信じるから。
笑顔で弁当を広げる千夏に、
「ねえ、鍵についてるもんさんってさ、限定品でしょ?」
お願い、千夏。
信じてるから……。
千夏は不思議そうに首を傾げた後、
「そうだよ。これね、この県ではあたしだけが持ってるやつだもん。47個しかなくて、各都道府県に一つずつ売ってるからさ。だから本当に嬉しい♪」
嬉しそうにそう言った。


