午前3時、先生のカオ。






「すずちゃん先生ー、宿題ー」


 職員室に入ってすぐの所で数学担当の教師を呼んだ。

 まあ、生徒は先生の机まで行ったらいけないっていう決まりがあるしね。



「おお、ちょっと待って」

 なんて声が聞こえる。


 あたしは足元をじっと見つめながら数学担当の教師を待っていた。



「おお、河野」


 そんな驚きが混じったような声が前から聞こえ、驚いて顔を上げる。



「ああ……宮城先生」


 そこには、担任の宮城玲汰先生がいた。

 宮城先生はニコッと笑う。



「おはよう。どうしたんだ?」


「えっと…鈴木先生に用があって」


「すずちゃん先生じゃなくていいのか?」


 あたしが数学担当の教師を呼んでいたのを聞いていたのか、からかうように宮城先生は言う。



「……聞いてたんですね」


「まあな」



 ははっと笑う宮城先生。


 ー・・胸の鼓動が、速くなっていく。


 ふと視線を下げた先、宮城先生の手になにかが握られているのを見つけた。

 手の隙間からピンク色のクマの顔が見える。



「それ……」