午前3時、先生のカオ。







 キーケースがいつもと違うことに気が付いた。


 少し大きいからか、いつもは〝あれ〟が顔を覗かせているのに、今日はそれがなかったのだ。


 落ちたから中に入ったのかな?と思いながらキーケースを開けてみるも……ない。

 しかも、ついでにそれが付いてる鍵も……ない。




「う、そ」


「どしたー?千夏」


 不思議そうにあたしの傍へとやってくる美和。

 美和もゆっくりキーケースを覗いた。



「な、失くした」


 可愛いピンク色のクマのキーホルダーも、玲汰先生の家の鍵も、そこにはなかった。




「なにをー?」


 美和はなにも知らないため、不思議そうに尋ねてくる。


 玲汰先生の家の鍵……なんて言えるはずもないあたしは、

「鍵が一つない……」

 とだけ言った。



「ええ!?ヤバいじゃん、それ」


「どうしよう……」



 他人の家の鍵だし、失くすなんて考えられない。


 本気で焦っていると、美和が何かを思い出したように、

「あ、カフェ……とか?」

 と言った。