午前3時、先生のカオ。







「……なんて、こと」


 お母さんはそれだけ口にすると、涙を目から落とした。

 そんなお母さんを見ても、あたしは顔色一つ変えない。


 どんな顔をしたって、夏希には届かないから。


 どの感情を露わにしても、きっと誰にも納得してもらえない。

 どの感情も、殺人者のあたしには似合わないのだ。



 そんなあたしにお父さんは、

「……出て行け。お前のせいで夏希は死んだ。…お前が、殺したんだ。お前なんて、家族じゃない。もう、お前は要らない。早く、出てけ」



 それは、本心だったんだと思う。



『お前が殺した』

『お前は要らない』


 その通りだった。



 あたしを見る父の目が、あたしの心を抉った。


 母の泣き声が一瞬止み、立ち上がったあたしを見た。

 その目もまた、憎しみで溢れていて、あたしに突き刺さる。



 グッと拳に力を込めた。


 泣かないように。悲しまないように。



「……さようなら」

 あたしはそれだけ言うと、家から飛び出すように出て行った。