午前3時、先生のカオ。









「あた、しがね、この手で、夏希の首を、絞めたの。死んでって、言いながら、ね」


 固まったように動かなくなった両親をよそに、あたしは自分の手を見つめながら話し出す。




「そしたら夏希、本当に死んじゃったぁ……はは」


 あたしは訳もなく笑った。

 空っぽの笑いだった。


 泣くことが出来ないから、笑うしかなかったのだ。


 知らなかった。

 嬉し涙があるのは知っていたけど、悲しいから笑うというのは、聞いたこともなかった。



「ははは………」


 俯くあたしは、一体どんな顔をしているのだろう。

 作ったような笑顔なのかな。それとも苦しいっていう顔なのかな。


 なんでだろうね、夏希。

 自分の表情さえ、分からなくなっちゃったよ。




 すると、

「バシッ!!」


 すごい大きな音と同時に、頬に痛みが走った。



「お、お前ってやつは!」

 震えた声で、手で、お父さんはあたしをしばいたのだ。

 そのおかげで、あたしの空っぽな笑い声は消える。



 あたしはそっと顔を上げ、お父さんを見つめた。


「っ……」

 その時のお父さんの顔は、あたしを憎んでいるようで。