アドラメレク

部屋に入ると、私は彼が置き忘れているタバコに火を点けた

もちろん普段は吸わない

「フゥ〜・・・」

かすむ目をこすり、立ち昇る紫煙を見つめる

料理を作る気分じゃなかった

このまま待とうか

カーテンを閉め、テレビをつける

だが、テレビの内容は耳に入って来なかった

頭を振り、立ち上がると、私はまだ開けてない母からの手紙を手に取った

ペーパーナイフで封を開ける