退院日の朝

僕は奈々の病室へ行った。

車イスの僕を見て

彼女は驚いていた。

「透吾さん。」

「君の具合はどお?帰る前に寄ったんだ。」

「私は大丈夫です。」

「良かった。僕は笹尾に助けられたんだ。彼を離すなよ、絶対に。」