昼休み、真っ先に雄太くんの席へ向かった。



「あれ、瑠璃ちゃんから話しかけて来るなんて珍しいね。どうかしたの?」




「あのね、明日私の家で勉強会するんだけど、雄太くんも一緒にどうかと、お誘いに参ったのですが………。いかがです?」




「マジ!?部活はテスト一週間前でないから、喜んで行きます!行かせてください!」



まるで犬が餌を目の前にしてねだる姿のように目を輝かせている。



雄太くんって犬みたい…



尻尾と耳まで見えてきそう。



「なら良かった。えっと、明日10時に私の家集合なんだけど…。雄太くん場所わかる?」



うちに来たことあるのって裕美ちゃんと七瀬くんくらいかな。



七瀬くんにとっては今じゃ、自分の家みたいなものだしね。



「ごめん、分かんないや。」



「じゃあ駅で待っててくれれば迎えに行くんだけど。」



「そうだね。じゃあ駅で待ってることにするよ。」



「うん。じゃあ迎えに行くね。」



そういうと雄太くんは購買に行って来るね。と行っていなくなってしまった。