クールで不器用な君。





家に帰って七瀬くんと顔を合わせるも「おかえり。」とかの一言ぐらいしかお互い話さなかった。





ちょっと前まではもう少し話してたのに。




七瀬くんの態度が今日1日で冷たくなった気がする。




胸が痛む。



そんな気持ちのまま部屋に籠った。




すると、机に置いてあった携帯のバイブが鳴った。




直ぐに出ると相手は裕美ちゃんだった。




『もしもし、瑠璃?』




「うん、どうしたの?」



『どうしたの?じゃないでしょ!今日のアレどういうことよ。』





アレ、とは雄太くんが付き合ってます宣言をしたことだろう。





「アレは………」





作戦のことを知っている限り話した。





『作戦ねぇ……佐伯の考えていることはなんとなくわかったけど、その作戦本当に大丈夫なの?相手は七瀬だよ?』




「わかんないよ。」




『それで七瀬が動くかよね……。』




「………。」




『まぁ、一種に【ヤキモチ妬かせよう作戦】的なものよ。』