温泉旅行から帰り、一週間。





七瀬くんに変わった点はなく、相変わらずぼーっとしています。





そんなある日、めずらしくお父さんから電話がかかってきた。





『あ、もしもし?瑠璃か?』




「うん。どうしたの?」





『実は今日、うちに迅人(ハヤト)くんが行くからよろしく。』




「え、迅人くん?従兄弟の?」





『あー、そーだ。昔瑠璃と藍くんと迅人くんの三人で良く遊んでただろ。』





そんなことあったようななかったような……





でも、迅人くんとはちょこちょこあっていたから良く覚えている。






確か一つ下で中三だっけ?






『勉強教えてほしいんだとさ。しばらくこっちに居たいらしいからよろしくな!んまぁ、いろいろと押し付けて悪いな。』






「ううん。お仕事頑張ってね」