クールで不器用な君。






「裕美ちゃん、七瀬くんが、前にも増して機嫌が悪くなってる気がするんだけどどうしよう。」





小声で前の席に居る裕美ちゃんに話しかける。





「なんでもいうこと聞いてあげるとか、甘えさせてあげたら?」





「甘えるのかな?」





「さぁ?わかんないけど。」






家に帰ると、早速言ってみた。




「七瀬くん、今日は存分に甘えていいからね!」





「……?」




「してほしいことがあったら言ってね?」




なんだか微妙な反応。




「じゃあ、そこに座って。」




カーペットの上に座る。




「寝るから。」




七瀬くんは寝ころび私の膝に頭を乗せ寝てしまった。



「え……?」



動けない。




「瑠璃って、なんかいい匂いするよね。」