モテるんは俺の趣味やっ!

「せや!!


思いっきり、100パー、あんたの勘違いやっ!!


すぐに訂正しぃ!!」







あたしは人目もはばからずに叫んだ。







「ん、すまんかった。


俺の勘違いやわ。



………でも俺の服はそんまま着とき。


へんぴなコンビニまで付き合うてくれたお礼や」






「………ふん、ま、お礼ゆうなら、受け取ったってもええけどな」







あたしは小さく呟いて、たっちゃんのジャケットに袖を通した。





あー、ぬくい。




正直、めちゃくちゃ寒かったから、助かったわ。






「………たっちゃん、ほんまに、寒ない?


無理してへん?」






あたしが訊ねると、たっちゃんはいつもの明るい笑顔であたしの肩をたたく。







「してへんて。


俺、もともと体温たかいしー」






「子どもか。」






「ははっ、永遠の少年やからな!」






「あほか。」






「愛を求めて彷徨う、永遠の16歳や」






「きもー。」






「ひどー。」







たっちゃんがあたしの口真似をするので、おかしくなって、あたしは噴き出してしまった。