モテるんは俺の趣味やっ!

「………なんなん、今の。


がんばりやーて、どーゆーことやねん」






あたしが呟くと、たっちゃんは「んー?」と笑っただけで、何も言わない。




あたしは納得できなくて、さらに続ける。







「カラオケ行くだけなのに、なんかがんばることあるか?」





「んー、なんやろなぁ。ええんちゃう、そんな深く考えんでも」







たっちゃんは話を切り上げるように、すたすたと歩き出した。





よー分からんけど、まぁ、ええか。






たっちゃんの様子が少し変な気もしたけど、とりあえず忘れることにして、あたしはたっちゃんの後を追った。






そんなこんなで、色んな人たちとコミュニケーションをとりつつ、あたしたちはなんとか商店街のメインストリートから抜けて、目的のカラオケ屋のある小道に入った。







カラオケ屋の手前には、古くさいパチンコ屋がある。





パチンコ玉の流れる音と、大音量で流れるJPOP。





通り過ぎるときに、なんとなく横目で見ていると、煙草を咥えながら台に座って打っている、一人の男の人が目に入った。






見覚えのある、肩甲骨のあたりまで流れる長髪の姿。