モテるんは俺の趣味やっ!

「ふぅん?」





ユナは意味深な笑みを返してくる。





なんやねん。



気に食わん笑い方やで。






「なにが言いたいねん」




「べつになんも~?」




「なんもない顔とちゃうで。ごっつい悪い顔しとんで」




「失礼やなぁ、うら若き乙女に悪い顔て」




「乙女ゆう柄やないやろ、中身は大阪ミナミのおっさんやん」




「ミナミのおっさんはひどいわ、せめて三ノ宮のおじさまくらいなら許せるけど」




「あんたに神戸は似合わへん、ナニワ臭ぷんぷんや」




「えげつなー」





ユナは楽しそうに笑った。




あたしの毒舌に嫌な顔をしない、貴重な人材である。





たっちゃんとユナがいなくなったら、あたしは大学に来ても誰ともまともに会話しないかもしれない。