モテるんは俺の趣味やっ!

休憩を終えたあたしたちは、ステージのほうに戻る。





三回生のバンド二つが熱狂の中に終わり、とうとう、たっちゃんのバンドの番が来た。






オーディエンスのテンションは、最高潮。





たっちゃんが出てくる前から、たっちゃんコールがうるさいうるさい。






「たっちゃーん!!」




「たっちゃんさーん!!」




「早よ出てきてー!!」




「たっちゃんズ!! たっちゃんズ!!」







その熱狂の渦に入っていく気力がなくて、あたしは少し後ろのほうからステージを見る。






まず、たっちゃん以外のメンバーが出てきて、楽器のセッティングを始めた。





それだけでも、「ワタナベー!!」「ダイチー! ユウヤー!」と大盛り上がりだ。





演奏力の高いたっちゃんバンドのメンバーたちは、後輩にも同学年にも尊敬されていて、先輩たちからも一目置かれているのだ。






そして。






「わーっ!! たっちゃーん!!」





「きゃあぁぁっ!!」






メンバーの準備が終わったところで、たっちゃんがステージ脇から駆け出してくると、割れんばかりの歓声が上がった。