モテるんは俺の趣味やっ!

「まずな、たっちゃんて、『愛される見た目』をよー心得てんねん。


トイプードルの子犬が万人受けのテッパンや!とか言うて、美容院いって『ティーカッププードル風にしてください』言うたんやって。


どうかしとるわ、ほんま」






「はぁ、変わっとんなぁ」






「変わっとるとかいう次元やないで。


服にしても、店員さんに『俺がいっとう可愛く見える服、選んでください』言うしな。


一人でも多くの人に愛されたい、ゆう理由で、友達もどんどん増えとるし。



大学とかバイト先だけやないで?


買い物するスーパーのおばちゃんまで、『たっちゃんええ子やわ~』て可愛がられとんねんで?


ほんま、どうなりたいんやろ」






思いがあふれて、めちゃくちゃ喋ってしまった。




でも、これじゃ、たっちゃんの『愛されたがり屋』ぶりの一割も話せていない。






「えらい詳しなぁ」






ユナがさも感心したように相づちを打ってくる。




しかし、聞き捨てならん。






「詳しいんとちゃうねん。


あいつが勝手に自分で色々話してくんねん。


しかもな、あいつと一緒におったら、自然と人が集まってきて、いろんな情報はいってくんねん」