モテるんは俺の趣味やっ!

そもそも、たっちゃんは、今でもあたしのことを好きだとか思ってくれているんだろうか?





いつも、居心地のいい男友達でいてくれていたたっちゃんから、そんな感じはこれっぽっちも感じなかった。






もしかしたら、とっくの昔に、あたしのことなんて何とも思わなくなっているのかも知れない。






そう考えると、あたしだけが動揺しているのかも、と思えてきた。







あたしが黙りこくってビールの空き缶を眺めていると、たっちゃんがすっとそれを奪い取った。





目を上げると、いつになく真剣な面持ちのたっちゃんの顔。







「…………ミサキ」





「…………ん?」





「俺らのライブ、ちゃんと見とってな」





「え………うん。

当たり前やん」





「ちゃんと最後まで、目ぇ離さんといてな?」





「いつもちゃんと見とるて」






なに言い出すんやろ、こいつ。







あたしが怪訝な顔をしていると、たっちゃんはひらりと立ち上がり、「ほな、あとで!」と駆け去っていった。