モテるんは俺の趣味やっ!

あたしはほっと一息ついて、再び教科書に視線を落としながら、冷え切ってしまった味噌汁をすする。







「ミーサキー」







名前を呼ばれて顔を上げると、ユナだ。







「なんや、まぁた一人で読書しながら唐揚定食大盛り?


ほんっま暗い子ぉやなぁ」






「余計なお世話やわ、勝手にやらしといて」






「おーこわ、根暗で毒舌とか、あんた無敵やな」






「なにがやねん」







ユナは、あたしと同じ学部で同じ学科。




ちょっと口は悪いけど(って、あたしも人のこと言われへんか)、さばさばしてて気ぃ使わんし、話しやすいし、まぁ、大学では一番仲が良いかな。







「ところでな、さっきのふわふわの茶髪の子ぉって」





「あぁ……」






どっかから見てたんやな。