モテるんは俺の趣味やっ!

「………あいつ、言うとったわ。


あたしは本ばっか読んどるような引きこもりの暗い女で、そのくせ口悪うて、遊び行っても楽しそうな顔せんし、ぜんぜん可愛いないて。



こわくてきっつい女や、そんなんやと思わんかった、付き合うたんは失敗やった、て………」






言いながら、なぜだか、喉がきゅう、と絞られたように苦しくなってきた。




そんなつもりは全然ないのに、声が少し震えてしまって、目頭が熱くなる。






あたしはいったん言葉をとめ、目を閉じて、心を落ち着けようとした。







そのとき、たっちゃんのほうから




「うぅっ」




という苦し気な声が聞こえてきた。





びっくりして顔を向けると。





………たっちゃんが、泣いていた。







「…………え、えっ!?


たっ、たっちゃん!?」







何も言わないたっちゃんの大きな目から、ぼとぼとぼと、と涙がこぼれてくる。






あたしは唖然としてその様子を眺めた。