モテるんは俺の趣味やっ!

たっちゃんが怒った顔で断定的に言うので、あたしは即座に否定する。







「えー………それはないわ」






「なんでそう言い切れるん!?」







たっちゃんがまっすぐにこっちを見ながら訊き返してきたので、あたしは口をつぐむ。






「なんでやねん、ぜったいそいつはミサキに未練あったんやわ」






「せやからそれはちゃうって………」






「ほんでも火遊びしたぁて、ミサキに黙ってこそこそ会うような、卑怯なやつなんや!!」






「…………もぉー………」






あたしは目を閉じて、息を吐き出した。




たっちゃんが眉をあげて、あたしの言葉を待っている。






あたしは苦笑いを浮かべて、たっちゃんのほうに顔を向けた。







「あんな、そいつはな、あたしのことなんか、少しも未練なかってん」






「なんでそんなん分かんねん?」






「それはな………」