モテるんは俺の趣味やっ!

自分でも、しょうもないことしたなぁと思うけど。




でも、中高生の恋愛なんて、そんなもんかもしれん。




『自分のことを好きだと言ってくれる人を好きになる』というか。





本当に心から好きになれる、一生を共にするような人を見つける子もいるんだろうけど、少なくとも、あたしはそうじゃなかった。




簡単に言えば、告白されて、べつに嫌いなやつでもなかったから、付き合ったというだけの話だった。







「せやから、あたしは、そいつのこと責めようとか、これっぽっちも思わへんかった。


今までなんや中途半端な状態やったけど、これでやっとケリつくな、くらいのもんや。



ほんでも………あっちはそう思わへんかったんやな。



あたしはただ、相手の女の子はどんなんやろ、と思って見とっただけやったのに、あたしが怒って睨みつけとる思うたみたいや。


まぁ、あたしもともと目つき悪いし、そんときはコンタクトの度数が合ってへんくて、さらに目つき悪なってたんやろな」






「べつにミサキは目つき悪ないけどな。


切れ長やからそう思うとるだけやろ」






「ははは、おおきに。


でも、たっちゃんはそない言うてくれるけど、他の人はちゃうねん」






たっちゃんは不服そうな顔をしていたけど、あたしは話を続けた。