ーーーえーとぉ


ミハラタツヤ、ですっ!!


たっちゃん呼んだってください!!






天真爛漫な人懐っこい笑顔で言うので、先輩たちは「おもろいやつ来たで」的な表情になって、





「よっ、たっちゃん!!」





なんて盛り上げていた。







ほんで、そのときのあたしはというと。




そいつがあんまりにもノリがよくて、信じられないくらい馴れ馴れしいので、一瞬にして、






「あ。こいつとは仲良うなられへんわ」






と悟っていた。





レモンの缶チューハイをずびずびとすすりながら、あたしは冷ややかにそいつを観察した。





そんなことはつゆしらず、そいつはにこにこしながら自己紹介を続けた。