モテるんは俺の趣味やっ!

「………いや、それは家系の問題やけど。


うちはお父さんもおじいちゃんも叔父さんも、皆ヘビースモーカーやねん」






「あ、そぉなんや」






たっちゃんは、なぜか、ほっとしたように笑った。






「………たしかに、ヤマモトさんは、男の俺から見てもかっこええ人や」





「………そか」





「男前やし、包容力あるし、気前もええし、……….ミサキがヤマモトさんと付き合うたんも頷けるわ」





「………ん」






答えづらいっちゅうねん。




あたしが気まずさに辟易していると、たっちゃんが膝の上に頬杖をついて、意を決したように言った。






「せやのに、ほな、なんで別れたん?」





「………え"」






さっきうまいこと受け流したと思ったのに、たっちゃんはしっかりと話を蒸し返してきた。





…………言いたくない。




しょうみ、むちゃくちゃ嫌や。





嫌やけど。






たっちゃんが瞬きもせずに目を見開いて、あたしの答えを待っているので。







「………分かった。


分かったわ………言うわ」






あたしはとうとう観念した。