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「………っ、ちょ、ちょお待ち、た……っ、たっちゃん!」
無言であたしの手を引きながら、つかつかと前を行くたっちゃんの背中に、あたしは必死で声をかける。
たっちゃんは、一度も振り返らない。
もーっ、なんやねん!!
えーかげん感じ悪いわっ!!
あたしは耐えきれなくなって、強引に手を離し、立ち止まった。
たっちゃんも、なにも言わずに足を止める。
「………もぉ、なんなん!?
なに怒ってんねん!!
言いたいことあんなら、はっきり言いや!!」
するとたっちゃんは俯き、独り言のように小さな声で、「怒ってんのとちゃう」と呟いた。
「ほんならなんやねん!!」
あたしは怒鳴ってたっちゃんの前に回り、その顔を見ようとする。
たっちゃんは顔を背けて、させまいとした。



