モテるんは俺の趣味やっ!

あたしはたっちゃんから目を逸らして、足元を見ながら歩く。





そんなあたしたちの雰囲気に気づくこともなく、キジマさんが言葉を続けた。






「なぁ、ミサキー」





「………はい?」





「ずぅっと気になっとってんけどなぁ」





「………あのぉ、何の話をなさるおつもりなんでしょう」






あたしは少し嫌な予感がして、キジマさんの腕をぐっとつかみ、牽制する。




でも、悲しいことに、完全に酔っぱらってるキジマさんには、通用しなかった。






「ヤマモトの話に決まっとるやん!」





「はっ、えぇっ!?


ヤマモトさんがどないしましたか!?


ヤマモトさんはここにはおりませんけどっ!?」






あたしはなんとか話の矛先を変えようと、必死で声を大きくする。






「なに言うとんねん、ミサキ!!


ヤマモトがおらんからこそ言うんや!!」






「………っ、キ、キジマさんっ!!


言わんといて………っ!!」






「ヨリは戻さんのか!?」










……………あぁ。




言ってしまった。




言ってしまったよ、キジマさん………。