その日は、ミーティングのあと、珍しく店で飲み会が行われることになっていた。





バーベキューばっかりも何だし、一ヶ月から二ヶ月に一回くらいは、店飲みをしよう、というのがフォークソング愛好会の方針だ。






「今日の店て、どこやったっけ」






あたしが沈黙を破るように訊ねると、たっちゃんは頬に軽く手を当てて考えこむようにしてから答えた。






「確か『ささき』やなかったか?」





「あー、ささきか。お好み焼き屋さんで飲み会っちゅうんが、いかにも大阪的やな」





「まぁなぁ。他んとこの人らはびっくりするらしな」





「でも、お好み焼きて、めっちゃビールに合うやんな」





「やんなぁ」






そんなことを話しながら、あたしたちは部室へ向かった。