半月ほど前、あたしのバイト先にたっちゃんが現れてお昼を一緒に食べて以来、たっちゃんはどこかおかしい。




なんちゅうか、口数が少ないゆうか。





いつもからから笑って下らないことばかり言っていたから、そんなふうにされると、なんだか妙な違和感が拭いきれない。






一体どうしたんだろうと思って、あたしは、サークルの子たちに「たっちゃん最近へんに大人しゅうない?」と訊いてみた。




すると誰もが口を揃えて「そぉかぁ?」と答えた。




ということは、つまり、あたしと一緒にいるときにだけ、様子がおかしいということだ。







「………なんやねんな」






あたしは思わず独り言を言ってしまった。




たっちゃんが「ん?」と顔を覗きこんできたので、「気にせんといて」と肩を軽く殴ってやった。






「いたぁ。なにすんねん」





「なんや腹立ってん」





「えー、俺なんか言うた?」





「なんも言わんからや」





「意味わからんてー」






たっちゃんはそう言ったけど、やっぱり、今までに比べて勢いも覇気もない。





もー、わけわからんわ。