モテるんは俺の趣味やっ！

「おまっとおさん。


はい、どーぞー」






店員さんが、料理を持ってきた。




それを見て、たっちゃんの顔がぱぁっと輝く。






「うわぁ、うっまそーやなぁ！」






たっちゃんはさっそくスプーンを取って、食事に取りかかる。







「うわー、エビぷりっぷりや！！」







たっちゃんが頼んだのはエビピラフ。




ちなみにあたしのはカレーピラフ。



ひとくち頬張ると、口の中に、香ばしいスパイスの香りがふわっと広がった。







「カレーピラフもおいしいわ」






「うーん、カレーのにおいて、嗅ぐと絶対食べたなるよなぁ」






「エビも見ると絶対食べたなるな」






「ほんなら半分こしよぉや」






「しゃあないなぁ」







あたしは他人と食べ物を分け合うのってあんまり好きじゃないんだけど、たっちゃんとだと、なんとなく、まぁええか、と思ってしまうから不思議だ。





たっちゃんがあまりにも屈託なく言うからだろうか？






半分くらい食べたところで、あたしたちはお互いの皿を交換した。