モテるんは俺の趣味やっ!

「ーーー店長。


あの人、そろそろ、クビにしはったほうがええんちゃいますか?」






あたしは思いのままを口にする。




店長は苦笑いを浮かべて顎に手を当てた。







「う、うーん。


まぁ、そうなんやけどなぁ。



あの子、仕送りもらえてへんらしくて、生活ぎりぎりでバイト代ないときつい言うてたし。


いきなり辞めろやなんて、なかなか言いにくうてなぁ」






「そない遠慮しはる必要ありませんて。


テキトーに働いとってクビ切られるんは、自己責任やないですか。



店長が言いにくいんやったら、あたしが言ったりましょうか。


あんたみたいなサボリ大魔王は給料払うだけ無駄やし、シフト入るだけ他の人に迷惑やから、辞めたってくれ、て」






「ミサキちゃん、強いなぁ〜」







店長は感心したように言ったけど、その通りにするようにとは言わなかった。





まぁ、しばらく様子見っちゅうことか。





あんまりひどかったら、あたしが個人的に忠告したるわ。






ほんま、バイトやからって舐めてかかっとんやつ、むかつくわ。