モテるんは俺の趣味やっ!

――――み、魅力的やて!?




なんちゅう突飛なこと言い出してん!!




そんな言葉、初めて生で聞いたっちゅうねん!!





あたしの狼狽をよそに、たっちゃんは楽しそうに笑っている。







「真っ黒なストレートてな、いまどき珍しいけど、俺は好っきゃで。


なんちゅうか、凜としとって、清潔な感じして、ミサキによう似合うとるわ。


つやつやで、さらさらで、めちゃめちゃええと思うわ。



それに、肌きれいやし、顔立ちええから、ノーメイクでもぜんぜん気にならんし、むしろすっぴんのほうがええわ。



しかも、ミサキの服て、いっつもシンプルやけど、よう見たら、色の合わせ方とか、柄とか形とか、むっちゃおしゃれやん。


Tシャツにジーンズだけで歩いとっても、スタイルええからばっちし決まっとって、かっこええよ」







「……………」







なんだか知らないが、たっちゃんがあまりにもくすぐったいことを言うので、あたしはいたたまれなくなって、思わず下を向いてしまった。




あたしの爪先まで、なんだか居心地が悪そうにしている。