偶然で必然

いろいろ話しているうちに
声が聞こえていたのか、
いつの間にか警察に囲まれていた。


逃げる余地もなく捕まった私たち。

最後の泥棒だったらしく、
時間もだいぶたったからと、
それぞれ解散になった。


必然と家の方向が同じ章裕と翔太と帰る。



別れ際に章裕が言った。



「千由奈、また一緒にやろうな。」




満面の笑みで手を振ってくれる章裕に
すこしドキッとした。
なんだろう、この気持ちは…。


「じゃあな、千由奈!」

そう言って手を上げる翔太には
何も感じなくてーーー。