ーガバッ

その夢が終わり、私は飛び起きた。

…一族の印…

私は自分のおでこに触れる。

おでこ全体にザラザラとした感触がわかる。

…そういえばなんで見せてはいけないのか…聞いてない…

昔から気になっていた。

なんで前髪を伸ばしてまでこれを隠さなくてはいけないのか。

…でももう聞ける人は…いない…

ーズキン

額が痛む。

…この模様が…お母さんの形見がわり…

なぜ私は過去のことを夢でしか思い出せないのだろう…

私はため息をついた。

…いつも親の事を思い出せればいいのに

そんなことを考えながら私は支度をし、家を出た。