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夜、ドラゴンがふと目を開けると、僧侶が密着していた。
「!!」
心臓が破裂寸前。なんとか平静を取り戻した、寝起きドッキリなドラゴン。
(な、なんだ、僧侶め!我が輩に抱きついて眠るとは。い、致し方がないな!わ、我が輩もオニデハナイ。我が輩を抱き枕にネカセテヤッテも、いいだろう!)
心の中でも、カタコトかみかみになれるタイプのドラゴンです。
横向きに向き合う姿勢で寝ている状態の彼ら。正直、ドラゴンにとってこの姿勢は寝づらい。
(ん?そういえば、なぜ、我が輩はこんな体制なのだ?部屋の隅で、座ったまま寝に入ったはずなのに)
改めて自身の状況を確認するドラゴン。
僧侶が横になるドラゴンに添い寝する形なのだが。
(何やら体にチクチクしたものが)
木片が体に当たっていた。
何の欠片だと思えばーーベッド。
ドラゴンの重さに耐えられなかった人間用のベッドが、不出来な絨毯となっている。
(……、あ)


