【僧侶は、パーティーから離脱しました】


「え」

「アグアグさん、ありがとうございました!後は、アグアグさんの言うとおりに、一人でがんばります!」

「い、いやいやいや、何を聞いていた!敵キャラはいつエンカウントするか分からないんだぞ!群れをなしたスライムやウルフが出てきたらどうするつもりだ!」

【ウルフA~Cがあらわれた!】

「話の邪魔をするなああぁ!」

【ドラゴンのこうげき!
ブラスト!】

【ウルフはぜんめつした】

「貴様のような阿呆は、すぐに倒される!そんな奴が、一人で行動するな!」

「で、でも、アグアグさん。私に付き合う暇は……」

「察せ!」

「何をですか!?」

【スライムA~Cがあらわれた!】

「ほんと、間の悪いエンカウントだな!昨今シンボル形式のエンカウントが主流だと言うのに!僧侶、我が輩の背に乗れ!」

上体を屈めるドラゴン。確かに乗れないこともないスペースが背中にあるが。

「怖いです!」

「直球すぎる!?ーー怖がるなっ、我が輩にしっかり掴まっていろ!」

「で、でも」

「貴様にブラストをくらわせてやろうか」

「乗ります!」

もっと怖いことを言われたレキは、いそいそとドラゴンの背に乗った。